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VCから迎えた新任取締役に聞く。スタートアップが社外取締役を置く意義とは?

UPDATE M&Aクラウド

今回はM&Aクラウドの新任取締役 四方 智之氏が登場! 2021年10月に発表したシリーズCの資金調達において、リードインベスターとして参画いただいたSTRIVEの四方さん。昨日プレスリリースでもお知らせしたように、このほど当社取締役にも就任し、経営チームの一員としてM&Aクラウドの成長を支えています。

今回の取締役就任にあたり、当社では四方さんを講師に迎え、スタートアップにおける社外取締役の役割などについて学ぶ社内勉強会を開催。STRIVEにおいて各種のSaaS運営会社、BPOサービス会社などを担当し、投資家として、取締役として、スタートアップの支援に取り組んできた四方さんが考える、理想の支援のあり方とは――。当社CEO 及川のインタビューでお送りします。

※四方さんと及川は昨年10月の資金調達時にも、投資決定のポイントや今後の事業展開などについて対談しています。こちらもぜひご覧ください。

四方 智之(しかた・ともゆき)■ジョージタウン大学外交政策学部卒。大学在学中に米国にて政治経済メディアを創業。新卒でGE(ゼネラル・エレクトリック)にてファイナンスのリーダー育成プログラムであるFMPに所属し、エネルギー部門の北アジア3ヶ国のファイナンス・経営企画業務や、ヘルスケア部門の営業戦略立案に従事。2018年にSTRIVEに参画。

社外取締役の役割は、議論の多様性を担保すること

及川:四方さんのようにVCから参画する取締役は、社外取締役に近い立場だと思います。スタートアップにおける社外取締役の役割について、どのようにとらえていますか?

四方:会社が重要な決定を下す際に、社内のメンバーだけでは目が行きにくい論点を取り上げ、議論の多様性、網羅性を担保することが重要だと考えています。社内のメンバーにとっては当たり前になっている認識を改めて見直す、気づいていない落とし穴がないかをチェックするといったことですね。同じ組織の中にいるメンバー同士は、自然とモノの見方や考え方が似てくる部分がありますから。

もちろん、自社の事業や顧客、業界の動向については、社内のメンバーの方が情報も持ち、深く理解していますので、そこはリスペクトしています。ただ、議論の過程においては、さまざまな角度から十分に検討することが大切で、社外取締役が独自の価値を発揮できるのはそこだと思います。「こういうリスクへの対応は?」など、盲点になりがちな論点をどれだけ提示できるかですね。

及川:スタートアップのステージによって、社外取締役の役割が変わってくる部分もあると思いますか?

四方:あると思います。よく「監督と助言」と言われますが、一般にレイターステージになればなるほど、アカウンタビリティの重要性が増す中で、社外取締役の役割は「監督」の方にシフトしていくのではないでしょうか。

「監督」というと、重箱の隅をつつくような指摘をするイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれません。でも、本来の役割はより大局的な視点で、「この経営陣に経営を委ねてOKか」を見極めることだと思います。

たとえば、ジェフ・ベゾス氏やイーロン・マスク氏なども社外取締役に囲まれてAmazon、テスラを率いてきたわけですが、その影響でドライブスピードがダウンしたかというと、たぶんそんなことはないでしょう。社外取締役は決してよくイメージされるような、事業運営にブレーキをかける存在ではなく、間違った道に迷い込まないようウォッチする存在だと思います。

及川:VCからの社外取締役の場合、非VC、非株主の社外取締役とは違いがありますか?

四方:どちらのケースでも一定の独立性は必要だと思いますが、VCからの場合、やはり監督よりも助言の比重が高く、ときには採用サポート、営業サポートも行うなど、成長支援の側面が強くなると思います。

及川:社外取締役としてのサポートの仕方について、四方さん自身が心がけている点を教えてください。特にCEOとの関わり方で重視していることがあれば。

四方:CEOは立場上、足元の業績にも目を配りつつ、将来に向けた布石を打っていくことが求められます。とはいえ、やはりそのときどきで、マインドが一方に集中しがちになることもありますよね。社外取締役はその点、少し引いた立ち位置からコミュニケーションできるので、そのメリットを生かし、CEOがうまくバランスを取れるようアドバイスすることを心がけています。

CEOが目の前のオペレーションを回すことに注力している時は、新規の事業機会を探るよう促したり、逆にあれもこれもと手を広げすぎているように見受けられるときは、優先順位をつけるように提案するケースもあります。

「投資先にサステナブルな価値を提供できているか?」

及川:ここからは社外取締役というよりも、キャピタリストとしての投資先との関わりについてお聞きしていきます。STRIVEさんは「積極的なハンズオン」を掲げられています。ハンズオンの成功例として、四方さんがベンチマークしている取り組みはありますか?

四方:代表の天野の担当先であるウェルスナビさんの事例は、参考になると思っています。ウェルスナビさんは最初のファイナンスの時点では、まだ創業者の柴山さんが一人で経営されていて、金融業のライセンスもなかったころからSTRIVEがご一緒してきた会社です。天野としても、投資家人生を賭けるつもりでサポートしてきた会社のひとつです。

天野は自身のネットワークを活用して優秀な人材を採用したり、市場開拓の観点ではメガバンクや証券会社とのアライアンスをサポートして、ユーザー数を爆発的に増やすなど支援していました。「積極的なハンズオン」で成果につなげた象徴的な事例の一つだと考えています。

及川:当社もぜひ後に続きたいですね。次は四方さん自身のこれまでの投資先との取り組みの中で、印象深いエピソードがあればお話しください。

四方:これは私がSTRIVEに入社した当時のエピソードなのですが…。投資先のオペレーションまで手伝った結果、自分が抜けにくい状況になってしまったことがありました。

当時はまだアドバイスのスキルが未熟だったこともあり、つい自分で動いてしまって、悪い言い方をすると作業屋になってしまいました。もちろん、現場経験を通じて私自身、得られた学びは大きかったですし、投資先との距離も縮まりました。ただ、取り組みが仕組み化できていなければ、それは本質的な支援とは言えないですよね。それ以来、「属人的ではなく、サステナブルな価値を提供できているか?」を常に意識するようになりました。

及川:これまでさまざまなスタートアップを支援されてきた中で、難しい場面にも立ち会われてきたと思います。特にハードだった経験があれば教えてください。

四方:いろいろな投資家から話を聞く中でも一番難しいと感じるのは、経営チーム内で意見の相違があるパターンです。たとえば、ナンバー2の人がトップの方針に賛同できず意思決定ができないといったケースです。組織としての意思決定プロセスが混沌として、スピーディーな事業展開の足かせになってしまう場合もありますね。

及川:そうした事態に陥らないようにするためのアドバイスはありますか?

四方:経営メンバーの採用時点から、役割と期待値をすり合わせておくことが大事だと思います。採用時のミスマッチが後々表に現れ、もつれてしまうことを防げるのではないでしょうか。

一方、トップも、強い経営チームをつくるためには優秀なメンバー、場合によっては自分より優秀なメンバーにもジョインしてほしい気持ちがあると思います。その際、そういった人材をどのように生かしていくのか、しっかり考えておいた方がいいですよね。

及川:なるほど、最初のマッチングと期待値調整を慎重にすることですね。

四方:人間関係以外では、やはり投資先の業績が厳しくなってくると、当然ながらつらい場面が多くなります。今回の感染症拡大のように予測不能な環境変化があった際など、コストカットや事業縮小の判断をいつどのようにしていくべきか。改めて、事業が成長していくことがステークホルダーを幸せにしていくための大前提なのだと感じますね。

及川:最後に、M&Aクラウドに対する印象を教えてください。

四方:今はまだキャッチアップ中の部分が大きいですが、経営チームが成熟しているなと感じています。M&Aクラウドでは、創業期から「企業価値最大主義」を掲げてきたそうですね。そうした核の部分が早くから共有されていたからこそ、先ほど触れたような仲間割れが起きにくく、バランスの取れたチームワークが醸成されてきたのかなと思っています。

私としても、これからどんどん関わりを増やし、解像度を上げながらサポートしていきたいと思います。一緒に「時価総額10兆円企業」を目指していきましょう!

四方さん(最上段中央)と勉強会参加者で「1 Team」ポーズ

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