
「原点は伝統工芸の職場体験。事業承継問題にエンジニアリングで貢献したい」【エンジニアインタビューvol.2】
こんにちは!「UPDATE M&Aクラウド」編集部のみょんです。
CTOの荒井をインタビュアーに、当社のエンジニア一人ひとりの仕事への思いやエンジニアリング愛を紹介する本コーナー。今回登場するのは、昨年2月に入社した塚原です。大学時代に進路に迷い、さまざまな学外活動にチャレンジした末にエンジニア職を選んだ経緯、「点と点がつながった」と振り返るM&Aクラウドとの出会い、そして今だから語れる入社直後の「事件」とは? 「真面目だけどチャレンジャー」(荒井談)な塚原の個性あふれるインタビュー、ぜひご一読ください!

塚原 彰仁(つかはら・あきと)■1991年生まれ、名古屋出身。SES企業を経て、前職の株式会社Lifebookでは、Webサービスの受託開発に従事。エンジニアリングだけでなく、サブディレクターとして制作チームをリードしていた。2021年2月M&Aクラウドにジョイン。
ファッションを切り口に人間観察するのが好き
荒井:その背景はどこのブランド?
塚原:いや、これは適当に選んだ画像なので……ポケットのパッチも何もついてなくて、ちょっと分からないです。カジュアルなファッションが好きなので、自分らしいかなと思って選んだ画像ですね。
荒井:ファッションか。塚原さん、いつもちゃんとコーディネートしてますよね。
塚原:その日会う人に合わせて、服を選ぶのが楽しいです。今日はどんな自分を見せたいのかを考えて。でも、荒井さんも靴下にはこだわってますよね。
荒井:靴下?
塚原:奇抜な柄の靴下をはいてるのは「コミュニケーションのネタになるからだよ」って言ってたでしょう?
荒井:そんなこと言ったっけ(笑)。
塚原:せっかくいい話だと思ってたのに(笑)。荒井さんのおちゃめというか、人好きな部分が表れてる話だなと。ファッションってその人の人となりが見えるので、自分のコーディネートを考えるのも好きだし、人の服装を観察するのも面白いです。
荒井さんは背が高くてスタイルもいいから、もっといろんなファッションが楽しめると思うんですけど……(笑)。
荒井:おしゃれしなさすぎ?(笑)
塚原:労力かけてないんだなって(笑)。もったいないと思って見てます。
DNAの研究から、ふと飛び込んだエンジニアの世界へ
荒井:塚原さんは真面目そうなのに、というか実際真面目なんですけど(笑)、意外と思い切ったことするタイプですよね。岐阜の大学時代に1年休学して、しかもわざわざ上京してインターンしてたとか。優等生っぽくないエピソードがちょいちょい出てくるなと。
塚原:大学時代は進路に迷ってたので……。学外の世界も知りたいと思って、いろいろチャレンジしてました。
荒井:DNAの研究してたんだっけ?
塚原:子どものころ、おじいちゃん子だったんですけど、その祖父が車いすだったんです。子ども心に「おじいちゃんを歩けるようにするのは自分の役目だ」と思ったんですね。下半身不随だったから治すのは無理だったんですけど、何かの助けになりたいと思って製薬系を目指しました。
ただ、大学入学前におじいちゃんは他界してしまい、3年生のころには自分は本当に研究者になりたいのかという迷いが生まれてました。製薬系って狭き門なのに、そこを突破するだけの強いモチベーションが本当に自分にあるのかと。それで、地元のNPO活動に参加したり、東京のIT企業で働いてみたりして、自分が興味を持って働けそうな分野を探してました。
荒井:NPO活動?
塚原:地域の伝統工芸を守ることを目的にしたNPOで、興味のある学生と人手を求めている工房をマッチングする活動をしてたんです。僕自身も木の桝を作る会社で働いてみたりしました。
東京のIT企業に行くことになったのも、そのNPO活動のご縁だったんです。NPOの先輩がWeb制作会社を立ち上げていて、その人に誘われてインターンすることになりました。
荒井:そこでエンジニアリングの世界に触れることになったと。もともとプログラミングの勉強はしてたの?
塚原:いや、全然。最初はHTMLの簡単なコーディングをしたり、テスタ―をしたり、できるところから手伝わせてもらいながら、少しずつ勉強して。営業なんかも一通りやらせてもらった中で、一番自分に合ってそうだなと思ったのがプログラミングでした。自分なりに試行錯誤しながら積み上げていくところに面白さを感じたんです。
大学時代に垣間見た事業承継問題。M&Aクラウドに出会い「これが解決策では?」

荒井:大学卒業した後、一度別の会社に行ったんですよね。
塚原:インターンしていた会社で「別の会社も経験して、業界を知った方がいい」と勧められたので。1年間SES企業で働いた後、インターンしていた会社に戻ってきました。ECサイトやコーポレートサイトの受託開発だったんですが、お客さんの担当者と打ち合わせして、Googleアナリティクスなどを見ながら次に取り組む施策を決めて、持ち帰って実装する。一連の流れを一人で担当してました。
荒井:そこでコミュニケーションスキルが磨かれたんですね、きっと。
塚原:そうですね。ただ、3年間ほぼ一人でやっていただけに、エンジニアリングのスキルがどのくらいのレベルにあるのか分からなくて。同年代のエンジニアはもっと進んでいるのでは?という漠然とした焦りがあったんです。自分のレベル感を知りたい思いもあって、エンジニアのイベントに登壇してみたりするようになりました。
荒井:僕が塚原さんを知ったのも、イベント登壇がきっかけでしたね。うちのエンジニアの誰かが登壇していたイベントに、塚原さんも登壇していて。結構有名な会社の人が多い登壇者陣の中に全然知らない会社の人がいたから(笑)、頑張ってる人だなと。
塚原:(笑)。それでDMをくれたんですよね。
荒井:M&Aクラウドに対して、最初はどんな印象でした?
塚原:面談の前に開発者ブログを見たり、結構自分なりに調べてみたんですけど。自分も使っていたLaravelをベースにして、かなりアーキテクチャにこだわった開発をしているらしいと分かり、これはレベルアップできそうな環境だなと思いました。
荒井:うちは自社のプラットフォームを開発しているので、受託開発と比べると、たぶん仕様変更が多いんですよね。あとは保守も自分たちでやるので、より長期目線で開発できると思います。それに対応できるだけのフレキシビリティを持たせる方向で、アーキテクチャを進化させてきています。
塚原:技術的な面に加えて、開発体制にも興味を持ちました。CTOの荒井さんが創業メンバーの一人で、エンジニアリングに対するリスペクトが強い会社だということと、チームで開発する体制を取っているということ。荒井さんはじめ、イベント登壇経験が豊富なメンバーも多いようだし、このチームで働けたら、自分にとって大きなプラスになるだろうと思いました。
M&Aについてはあまり知らなかったんですが、荒井さんの説明の中に出てきた「事業承継」という言葉にピンと来るものがあって。というのは、学生時代に働かせてもらっていた大垣(岐阜県)の桝製造の会社が、まさに事業承継問題に直面していたんです。大垣は実は全国の桝の7割か8割くらいを生産していて、メーカーも昔はその地域だけでも30社くらいあったのが、今は5社くらいになってしまったそうなんです。
NPO活動を通じて、「若い人が来てくれて活気が出た」といった声をもらえるのは嬉しかったんですが、各社にとって一番の課題である後継者問題に関しては、実は何の解決にもなっていないんじゃないか。そんなもやもやした思いを常に持っていました。だから、M&Aクラウドのビジネスモデルを聞いたときは、「ああ、これこそが解決策だったんじゃないか」と。点と点がつながったような感覚がありました。
コードレビューはエンジニアにとって福利厚生⁉
荒井:塚原さんは2021年2月入社だから、今、ちょうど1年か。ビジネスパーソンとしては初めからしっかりしてましたけど、エンジニアとしてはこの1年でだいぶ成長しましたよね。
塚原:ありがとうございます。
荒井:最初、僕に「このプログラム、意味が分かって書いてますか?」と言われたときは、たぶん相当ショックだったんじゃないかと……(笑)。
塚原:心に刻まれております(笑)。自分でも薄々分かっていた弱点に、ズバッと切り込まれたので。今、振り返ると、はっきり指摘してくれる人に出会えてよかったですけど。
ずっと一人でプログラムを書いてきて、人からレビューを受ける機会自体なかったんですよね。だから、言われたときは来るものがありましたけど、あそこをスタート地点にして、ここまで積み上げてこられたと思ってます。
荒井:そのリカバリーの速さはすごいなと思いました。
塚原:コードレビューのおかげですね。みんなから「ここはこうした方がいいんじゃない?」「こういうケースは想定してる?」といった指摘をもらって、プログラムの完成度を高めていけるのはすごくやりがいがあるし、勉強になります。M&Aクラウドのコーディングのスタイルもコードレビューを通じて身に付きましたね。最近は、今まで自分がコードレビューで学んできたことを新しいメンバーにシェアしたり、社外にレビューの仕方を発信することもできるようになりました。コードレビューって、自分はエンジニアにとっての福利厚生だと思ってます。
荒井:この1年間で、印象に残っている仕事というと?
塚原:去年の夏にサービスサイトを全面リニューアルしたことですね。ちょうどM&Aクラウドでの仕事にも慣れてきたタイミングで、チーム全員で大きなプロジェクトをやり遂げる醍醐味を味わえました。
荒井:チームで仕事を進めるうえで、塚原さんが特に意識していることってありますか?
塚原:いいUXを作るという最終目的に向かって、いろんなパーツを組み上げていく中で、「自分の担当部分ではどういうアウトプットがベストなんだろう」ということは、いつも考えるようにしています。一人ひとりがプロダクトのあるべき姿を考え、明確なイメージを持って作り込んでいくことで、全体として完成度の高いものづくりができると思うので。
そのイメージがメンバー間で微妙にずれていたりすると、後々になってずれを埋めるのは大変なことですよね。打ち合わせ中に少しでも違和感を感じたら、スルーせずすり合わせるようにしています。
「この人と働きたい」と言われるエンジニアを目指して

荒井:今後はどんなエンジニアを目指していきますか?
塚原:今、優秀なメンバーと一緒に仕事ができていることで、日々刺激をもらっているし、もっともっとレベルアップしていきたいと感じています。もう1年いるので、これからは自分も人にそう感じてもらえる存在にならないといけないですよね。そして、できるだけ社外に発信していく。今後はもっと大きなチーム体制で、スピーディーに機能開発していきたいですし、社外のエンジニアから注目してもらうためにも、「この人と一緒に働きたい」と思われる人材になりたいです。
3月からはスクラムマスターにもチャレンジさせてもらう予定です。技術面だけでなくビジネススキルの面でも、貪欲に新しい知識を吸収して、ステップアップを目指します。
荒井:塚原さんにとって、うちのサービスの面白さってどんなところですか?
塚原:今、登録している売り手の中ではWeb系の会社が多いですが、今後はもっといろんな業種の会社に活用されるサービスに発展していくと思っています。自分が昔、お世話になったような地方の中小企業が、M&Aクラウドのサービスを介して売却先を見つけ、廃業しなくてすむようになったりしたら、すごく嬉しいですね。実際、今、会社がそういう方向に向かって動いているので、自分もいずれは具体的な貢献ができるんじゃないかなと。そのためにも、エンジニアとして、ビジネスパーソンとして、実力を高めていきたいです。
荒井:ぜひ夢を実現させてほしいですね。塚原さんの「10 Player」(M&Aクラウドのバリューの一つ。いわゆるT型人材にInvestorの視点を加えた「十」型人材を目指す)力に、今後も期待しています!
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