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元アカツキCDOが描く、デザイナー像のアップデート。「経営もファイナンスも分かるデザイナー」を輩出する組織へ

UPDATE M&Aクラウド

2021年10月の資金調達発表後、全社を挙げた「採用ブースト」に取り組んできたM&Aクラウド。社員数1.5倍増、CxO経験者2名採用という成果につながり、特にプロダクト系人材が強化されました。

先日ご紹介したプラットフォーム部長及びマーケティング責任者の三井に続き、今回は、採用ブーストでジョインしたもう一人のCxO経験者であり、クリエイティブとUXデザインのチームのトップを務める村上のインタビューをお送りします。

アカツキのCDO(Chief Design Officer)として組織拡大を牽引し、上場までの道のりを経験した村上。今年3月にM&Aクラウドにジョインし、UXの組織づくりをリードしてきました。ジョイン当時、2名だったメンバーは、現在5名まで拡大しています。

デザイナーとしての確かな実力と経営視点を兼ね備えた彼に、これからのM&AクラウドのUXデザインのあるべき姿、それを支えるチーム体制構築などについて、ビジョンを聞きました。

村上 一帆(むらかみ かずほ)■東京都出身。ブランディング、グラフィック、Webなどをメインとしたデザイン会社を数社経て、2015年に株式会社アカツキに入社。CDOとしてゲーム及びサービス領域におけるクリエイティブチームの組織構築と、プロダクトやブランディングのデザインにより、上場前後の成長に貢献。2022年3月、M&Aクラウドに入社し、クリエイティブ及びUX領域のチームを牽引。

次世代にバトンを渡せるキャリアを求めて

――これまでのキャリアを簡単にご紹介ください。

キャリアの入口は、グラフィックデザインでした。デザイン事務所に所属し、ブランディング、グラフィック、Webなど多岐にわたりデザインしてきました。それを7年くらい続けた頃、次のキャリアを考えるようになりました。

ちょうど日本でもITスタートアップが増えてきた時期で、自分たちでWebサービスやゲームを作りながら、どんどん成長する会社が出てきていました。それを見て、こういう環境であれば、自分たちで作ったものを自分たちで届けるといった、自分が最初にデザイナーを目指したときの想いに近い形で仕事ができそうだなと感じるようになりました。

2015年、当時はまだ小さかったアカツキに入ったことが、自分にとってターニングポイントになりました。自社のプロダクトをデザインして、世の中に届ける楽しさを味わえたことが一つ。もう一つ、会社が急速に拡大していく中で、デザイン部門のディレクションを任せてもらい、サービスとゲームをまたぎながら、採用、育成、組織体制づくりなどさまざまな経験ができたことも大きかったです。

――入社時のデザイン部門はどのくらいの規模だったんですか?

確か5名程度だったと思います。そこから約7年で約50名、業務委託も入れると100~150名程度まで拡大していきました。

そんな中で、経営に近いポジションで、デザインの価値を最大化してユーザーに届けていくための施策や構造を考え、実行していけることがとても面白く、やりがいを覚えました。自分の中のデザイナー像をアップデートできたというか。自社プロダクトを持つ会社のデザイナーとして、さまざまなことを経験させてもらいました。

デザイン×経営の領域って、今後ますます重要になっていくだろうな、と感じるようにもなりました。経営視点を持ったデザイナーが社会から必要とされ、ますますデザイナーのキャリアとして浸透していくと。

――受託の仕事から自社プロダクトのデザインへ、さらには事業経営視点でのデザインの組織づくりも手掛けるようになり、村上さんの中の「デザイナー」の定義が大きく広がったのですね。

前職の仕事に一区切りがつき、次のキャリアを求めて、いろいろな会社と話をさせていただいた中でも、社会の中で従来以上にデザインの力が必要とされる場が増えていることを感じました。そんな中で、自分はやはりデザイナーとして育ってきた人間として、何かデザイナーの世界に還元するというか、デザイナー像のアップデートに対して、自分の経験を活かしてできる貢献をしていきたいなとも思ったんです。

その点、M&Aクラウドでは、そもそもデザイナーもM&Aや資金調達というものを理解しないと仕事ができない。デザインの組織づくりはまだこれからという段階でもあり、ここで「経営視点を持ったデザイナー」、さらには「M&Aや資金調達も分かるデザイナー」を育てていくというのは、面白そうなチャレンジだなと思えました。

そもそも僕自身、世の中でデザインが求められる領域が増えているとはいえ、M&Aとか資金調達に詳しいというわけではありませんでした。だからこそ、自分の中のデザイナー像もさらにアップデートできそうだなと。かつ、ここで一緒に仕事をするデザイナーたちも、5年後、10年後、どこで活躍しているかは分からないけれど、もし企業の中核に近いポジションを目指すのであれば、M&Aやファイナンスの世界に触れた経験があるということは、一つの強みになるだろうと思いました。

――なるほど。デザイナー界への還元と自身にとってのチャレンジ、二つの観点があったのですね。

あともう一つ、M&Aクラウドへのジョインを決めた理由として、大きく言うと社会への貢献、次世代にバトンを渡すという観点もありました。デザイナーという立場で、次世代の社会に何を残し、つないでいけるか――いろいろな可能性があると思いますが、M&Aクラウドの場合は、自社のプロダクトづくりを通じてさまざまなユーザー企業に貢献でき、「オンラインプラットフォームでM&Aや資金調達ができる」という新たな仕組みで日本社会全体にも貢献できるかもしれないと思いました。ここは面談時に、CEO及川さんの熱いトークを聞いているうちに触発され、取り組むテーマの大きさに惹きつけられました。

テクノロジーと人の力のハイブリッドでUXを捉えていく

――入社から約半年、「M&Aクラウド」というプラットフォームのどんなところに面白さを感じていますか?

やはり、属人的だったM&A業界にテクノロジーを導入することで、M&Aの件数を一気に増やすことができ、サービスレベルも均質化できるというプラットフォームのコンセプトですね。それ自体が大きな魅力です。

ただ、これは難しさと表裏一体でもあるんですよね。現状ではまだ、オンラインプラットフォーム上でM&Aや資金調達ができるという概念は、そこまで一般に浸透していない。最終的に目指すのは、極限までテクノロジー化された世界とはいえ、ほぼ人の力に頼っていた世界から、一気に最終地点までワープすることはできないですから。

当面は、テクノロジーと人の力のハイブリッドでサービスを展開し、市場へのテクノロジーの浸透度を見極めながら、段階的にプラットフォームを進化させていかないといけない。長期的なゴールを念頭に置きつつ、短期的にもビジネス、プラットフォーム開発の両面で着実に積み上げていく――この二つの時間軸をどう整合させていくかが問われます。

――時代を先取りしすぎて、ユーザーになじまないサービスになってもいけないし、かといって目の前のことだけを追ってしまうと、高度にテクノロジー化された理想の状態にはなかなか到達できない……。

デザインの観点では、プラットフォームだけを見つめるのではなく、社内のアドバイザーによるサポートと融合して、顧客体験の最適化を図っていくのが正解なのだろうと思っています。ユーザーにとって、プラットフォームの内外で、シームレスにサポートされている感覚が得られるように、アドバイザー陣と連携しながら、ユーザビリティを高めていく。そうして、M&Aクラウドのプラットフォームに親しみ、使いこなしてくれるユーザーを増やしていくことで、さらなるテクノロジー化が可能な未来につながっていくと考えています。

新プラットフォームのローンチを控えドキドキ!UXデザイン上のチャレンジは吉と出るか?

――この半年間、特に注力してきたのはどんな点ですか?

プロダクトの面では、この冬に資金調達用プラットフォームのローンチを控えているので、そのUX設計を進めてきたことが一番ですね。M&Aと違って、資金調達は繰り返し行う会社が多いこともあり、M&Aクラウドのプロダクトに親しんでくれるユーザーを増やしていくうえで、資金調達用プラットフォームの役割は大きいと思っています。

UXに関して、資金調達用プラットフォームには、既存の「M&Aクラウド」とは異なる要素をいくつか盛り込んでいます。M&Aであれば、最終的に自社を買ってくれる1社に出会うことがユーザーの目的ですが、資金調達の場合は、複数会社からの調達を目指すユーザーが多い。M&A希望の会社以上に、できるだけ多くの候補先に出会いたいニーズがあると考えられることを踏まえ、出資企業の検索方法や表示方法を変えているんです。

もちろん、ローンチ後の反響を見ながら改善していく点も多々あると思いますが、まずはこの大きな変更自体がどう評価されるか――僕も含め、デザイナー陣はみんなドキドキしてます。

――2018年4月の現「M&Aクラウド」ローンチ以降、プラットフォームのリニューアルはありましたが、新プラットフォームのローンチは初ですよね。

そうですね。ただ、今後はM&Aプラットフォーム、資金調達プラットフォームともに、マッチング以降のフェーズも含め、現状人の力でサポートしている部分を拡張するさまざまな機能を同時並行で開発する形になるでしょう。ローンチの機会も増えていくと思います。

それに向けて今、M&Aクラウドのプロダクト全般に適用できるデザインルールづくりも進めています。これもこの半年で取り組んできたことの大きな柱です。

――ルールが共通化されていないと、プロダクトごとのローカルルールができ、ユーザーを混乱させてしまう、ということでしょうか?

実は、今の「M&Aクラウド」の中に、すでにローカルルールが存在してしまっていて……ローンチからこれまでの間に、担当デザイナーが何度か変わり、外注していた時期もあったりした影響で、Aさんがつくった部分はAさん流、Bさんが手がけた部分はBさん流になっているところがあるんです。

すでに多くのユーザーに使っていただいているサービスなので、現状のUXを大きく変えないように配慮しつつも、今後長期にわたってM&Aクラウドのプロダクトに関わる全デザイナーの規範となるルールを抽出し、不統一な箇所を整理していきます。

言ってみれば、デザインの思想を設計する作業ですね。建築のイメージでたとえると、「こういう部分は鉄筋にしましょう」「こういうケースでは木材を使いましょう」「こういう場合の木材の組み方はこうしましょう」みたいな。

デザイナー全員で、将来あり得そうなサイトデザイン上の要件を想像しつつ、幅広いケースに対応でき、かつ一貫性のあるルールづくりを目指しています。当然、M&Aや資金調達に関する知識も身に付けなくてはいけないので、社内のプロフェッショナルたちから急ピッチで学んでいる最中です。

イメージは、サーカスの舞台。個性きらめくデザイン組織をつくっていく

――今後、M&Aクラウドのデザイン部門をどんなふうにリードしていくのか、ビジョンをお話しください。

先ほど触れた、同時並行でのサービス開発に対応できるデザインチームづくりに向けて、まず採用は必須です。ただ、そもそもデザイナーは採用難なうえに、プロダクトの内容がたいていのデザイナーにとってはなじみの薄い領域なので……「M&A? 資金調達? それとデザインがどう関係するの?」というのが普通の感覚だと思います。ここは社会的意義やデザイナーキャリアでの新しいトライになることの説明を尽くしていくしかないですね。

もう一つ大切なのは、採用したデザイナーが定着する環境づくりです。やっぱり、M&Aクラウドのデザイナーをやっていることが、本人のキャリアにとってプラスになると感じてもらえるようにしないといけない。レベルアップの機会づくり環境構築採用ブランディングについては、両代表とも相談しながら、プランを練っています。

――チームマネジメントについては、村上さんは前職ですでに豊富な経験をお持ちです。どんな点を大切にされていますか?

僕は昔は結構、ぐいぐい引っ張っていくタイプで、あれもこれも自分が介入していました。それは確かに失敗は少ないんですけど、逆に言うと、みんなが失敗するチャンスを奪ってしまっている。それより自分は一歩引き、みんなのチャレンジを見守るスタンスでいた方が、長い目で見てチームが強くなるなと、思想が変わっていきました。

もう一つ、考えないといけないのは、デザイナーって会社に所属する以前に、デザイナーとして生きていくことを選択している人たちも多いです。会社にとって必要だから、という論理だけを押し付けてしまうと、本人の意識との乖離が生まれやすい。会社視点のニーズとデザイナー個人がトライしたいこと、その二つの輪が重なるところを探して、コミュニケーションを取っていくことが大切だと思っています。

そして、もしメンバーの誰かが別の表現の場を必要とする時が来たら、新たなチャレンジに向けて背中を押してあげる。そんな関係性を築いていくことが、長く続く拡張されたチームづくりにつながるのかなと。

今の私がイメージする理想のデザインチームは、「サーカスのステージ」。メンバー一人ひとりの個性を最大限に活かせるように、場面場面で、誰と誰が組めばいい演目になるか、新しい挑戦になるかを考えていく。僕が演技をつけるのではなく、各自が自分で工夫したパフォーマンスを思い切り披露できるよう、最大限のサポートをしていきたいと思います。

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