
トップリーダーに学ぶ!チャレンジ精神に火をつける魂の名言集
こんにちは!「UPDATE M&Aクラウド」編集部のみょんです。
今回は2022年に新たなチャレンジを期している皆さんを応援するコンテンツをお届けします。M&Aクラウドでは2021年5月からVoicyにて、「藤沢久美の社長Talk」の提供を開始。もともとFMフジで放送されていた人気番組をVociyにてリニューアルスタートし、約半年で30人を超えるゲストにおいでいただきました。
ビジネスの最前線で豊富な経験を重ねてきた社長たちを迎え、藤沢さんが巧みな話術で引き出すトークは、毎回が学びの宝庫。その中から年の始めにふさわしい「スタート」や「チャレンジ」にまつわる発言をピックアップしました。ぜひご一読ください!
散歩しながら富士山に登る人はいない/まぐまぐ 松田誉史社長
言わずと知れたメルマガ配信サービスを展開する株式会社まぐまぐを2015年から率いる松田社長。まぐまぐを2回退職し、2回カムバックした異色の経歴の持ち主です。
もともと「オラオラ系だった」と自らを振り返る松田社長ですが、社長就任後に変貌。「誰かのやりたいことをとにかく叶えていくのが自分のスタイル」と言い切り、社員一人ひとりに寄り添うマネジメントを実践されています。
やっぱり目標って大事だなと思います。よく言われることですが、散歩しながら富士山に登る人はいない。本当に登りたいと思ったときに、準備していって初めて登れるんですね。
だから「やりたいことなんか分からない」からスタートして、じっくり掘ってみるのもいいと思います。まぐまぐの社員にはそれを探すための時間を持ってもらっていて、半年くらい話をしてようやく見つけた人もいます。そこからの、その人の成長の加速度合いはすごい。まずは「やりたいことがない」と表に出せる環境が重要だと思っています。
社員との面談では、ときには松田社長自身が好きなことを見出し、将来像を描けるようになるまでの経験談も共有しつつ、本人が何かを発見するきっかけづくりに徹しているそうです。自分の心に真っすぐ向き合うこと、社会人になるとつい疎かになりがちですが、それこそが成長力の源泉なのですね。
常に考え続けていれば、日常生活の中でひらめきが訪れる/カラダノート 佐藤竜也社長
妊娠・育児や健康管理をサポートするアプリを多数提供している株式会社カラダノート。妊娠・育児の関連アプリは、日本で出産する人の約9割という普及率を誇ります。
ユーザーには無料で提供されるアプリを通じ、現在のマネタイズモデルを構築するに至ったきっかけは、佐藤社長のある日のひらめきだったそうです。
ワンクリックいくらの広告モデルだと、なかなか収益上がらなくて。どうしようかなと考えているときに、商業施設を歩いていたら、ファミリー世代向けに風船配りながら「ウォーターサーバー、試してみませんか」「英語教材いかがですか」とやっていました。そうやってちょっとした物をあげてアンケート取りつつ営業する手法があるんだな、それをオンラインでやったらどうだろうと思いついたんです。
それで、妊娠・育児のタイミングで検討されやすい、保険、食材宅配、住宅、幼児教育等の企業様にご協賛いただき、そういうものに「興味がある」とアンケートで答えていただいたユーザーさんを企業様にご紹介する。そういう送客モデルを展開したら、バナー広告に比べて収益が何十倍になりました。
これは僕もまさに自分の子どもを連れつつ、歩き回って気づいたことです。どうやったら事業がうまくいくかは常に考えながら生活してますし、その中でヒントを得ようと思っています。
ちなみに、佐藤社長は最近では、地方銀行の店舗などでふと目にした「医療従事者の皆さん、ありがとうございます」のポスターからも、新たなパートナーシップのアイディアを思いついたとか。「もっと子育て中の人に優しい社会にしたい」という強い思いのもと、日常のさまざまなシーンを触媒に、ひらめきを得ているようです。
※カラダノートはM&Aを積極検討中です。詳しくは以下をご参照ください。
最大のリスクは、リスクを冒さないこと/オキサイド 古川保典社長
半導体やヘルスケアに使われる「酸化物の単結晶」やそれを使ったレーザを開発・製造・販売する株式会社オキサイド。2000年に山梨で創業し、さまざまな大手の研究所から集まった開発陣の高度なノウハウを武器に、グローバル市場で戦える技術力を磨いています。
ベンチャーを始めるかどうか迷ったとき、相談した留学時代の先生から言われたのが「最大のリスクは、リスクを冒さないこと」。背中を押す言葉を頂いて、確かにそうだなと。
事業を始めるとき、お金が一番のリスクだと考えがちですよね。でも、本当に一番のリスクはお金ではなく、時間だったり信用だったり。苦しいときでも本気でやっていれば、融資や投資をしてくださる方もいます。本当に信念を持って、命を懸けてやっているか。そのジャッジはお金持ちほど厳しい気がします。
国立研究所の職員という安定した立場を捨てて、起業に踏み出すかどうか――人生の岐路に立った古川社長を奮い立たせたのが、恩師の言葉だったそうです。
当時は、まだ国が大学発ベンチャーの育成に力を入れ始める前。先走りすぎて、オキサイドではなく「オフサイド」などと言われつつ、地場産業の育成に熱心な山梨県のサポートを受けて創業されました。何度も経営の危機に立たされながらも、その製品開発力で業界の注目を浴び、2007年にはNTTから出資オファーを受けるまでの成長を果たされています。
近年は、大手メーカーから単結晶やレーザの関連事業を譲受するなど、日本国内の貴重な技術を引き継ぐことにも注力。文字通り、大きなリスクを冒してチャレンジされた社長の言葉には説得力があります。
失敗していない人は、何もしていない人。挫折はすればするほどいい/YE DIGITAL 遠藤直人社長
1978年、安川電機(YASUKAWA Electric)のIT部門が分離独立してスタートした株式会社YE DIGITAL。経営に必要なICT技術、ロボットの制御や組み込みの技術から発展してきたIoT/AI技術、セキュリティ技術など、IT黎明期から培ってきたソフトウェア技術を強みに、ソーシャルIoTやビジネスDXに関わる事業を展開しています。
IT会社の強みは、独自の仕組みを開発できることです。そのためには、大きな絵を描いて、人がどういうものを必要としているのかをよく考えないといけないんですね。
シリコンバレーに行ったとき、いろいろな教授から「Big pictureを持つことが大事」と言われました。パーツを積み上げていくというより、まず何をどう変えたいのか、どうなりたいのかを書き出してみなさいと。
絵は大きければ大きいほどいい。そして、挫折すればするほどいいんです。失敗していない人は、何もしていないということですから。失敗にこそ価値があるんです。
現在では、生みの親である安川電機との取引による売上比率は約2割というYE DIGITAL。多くのユーザー企業から求められるビジネスを育てていくうえで大切なポイントを語ったのが、上の遠藤社長の発言です。
何かを始めるとき、じっくり構想を練るのには勇気がいります。焦りから、つい「持ち駒で何とかできないか」「すぐに着手できることはないか」と考えがちですが、何より先に「Big picture」を描くべきなのですね……。耳の痛い言葉です。
そして、一度始めたら、失敗を恐れてはいけない。失敗を「次に生かせ」とはよく聞きますが、「すればするほどいい」というポジティブな発想は魅力的です。
グループ会社であるYE DIGITAL Kyushuの社長時代には、SAPのグローバルサービスセンターを立ち上げ、経営状況を大きく好転させた遠藤社長。YE DIGITALでもプロダクトごとに強い権限を持つオーナー制度を設けるなど、新たな取り組みを進め、入社3年目の若手にもプロダクトオーナーを任せているそうです。社長のポジティブ思考が会社全体で共有されていることがうかがえますね。
混沌としたフェーズは、楽しめるフェーズ/モビルス 石井 智宏社長
主にコンタクトセンター向けに、チャットサポートシステム、チャットボット、LINEのセグメント配信システム、AI電話自動応答システムなどを提供するモビルス株式会社。2021年9月に東証マザーズへの上場を果たされてから、2カ月半ほどのタイミングで石井社長にお越しいただきました。
上場後のお祝いモードが続くのは1カ月ぐらいですね。お花もいただいて華やかなオフィスがあって。それを越えて、今どういう気持ちかというと、上場を目指しているときは分かりやすい目標がそこにあったので、あれやって、これやって、それやってと、自分の頭の中で整理されて動いてきていたんですけど。今、またわっとやるべきことが広がって、組み立てなきゃいけない。
これは結構久しぶりの状態で、最初は自分がイライラしてる感じもありました。あれもこれも考えなきゃいけない。不安が大きかったんですね。でも、最近はだいぶ落ち着いてきて、これはもう1回楽しむフェーズだなと。面白いと思わなきゃいけないって、今、自分に思い込ませようとしています(笑)。
職場が変わる、役職が変わる、ライフステージが変わるなど、経営者ならずとも、大きな変化に直面するフェーズは多々あります。それが自分が望んだ変化であっても、新たな状況をしっかり受け止められるようになるまでは、不安が付きものですよね。
でも、石井社長の言葉を聞くと、先が見えづらい状況は、可能性の塊でもあるのだと気づかされます。不安に飲み込まれそうになったときは、カオスを楽しむ冒険心を自らかき立てて、前を向いていきたいですね。
情熱は行動に出る/ヘッドウォータース 篠田 庸介社長
顧客企業の業務改善、経営課題の解決のためのAI導入、技術的課題の解消をワンストップで手がける株式会社ヘッドウォータース。Pepper用のアプリ開発も担当した業界のトップランナーです。
エッジの立った技術を確立してきた背景には、「エンジニアからビジネスパーソンへ」を掲げて取り組んできた人材活用術があるようです。
AIとかの事業領域においては、全メンバーがクリエイティブじゃないと、新しいものって生まれていかないと思うんです。この商品が本当に将来、社会を変えるかどうなのか。それが分かる年取った人はあまり多くないと思うんですよね。それは若い方の感性を活用した方がいい。
リーダーシップを取るタイミングでは取らないといけないと思うんですけど、それは役職だからとか、ヒエラルキーの問題じゃなくて、一番情熱をもってそのプロジェクトを進めている人が、必要なリーダーシップをその都度取っていけばいい。
情熱は行動に出ます。それに対してものすごく研究したり、動くものをちゃんと作って持ってきたり。情熱があり、戦略的にも変じゃなければ、自由にやってもらった方がいい。最終的にうまくいくかいかないかは神のみぞ知るだと思うんです。
なお、ヘッドウォータースでは、フラットな組織編成で各メンバーのクリエイティビティを引き出すとともに、会議などで誰もが発言しやすい雰囲気づくりも大切にしているとのこと。「そのとき実績を出している人の立場が強くなりがちですが、中には数年後にすごい成果を出す人もいるわけです。そういう人も活発に発言できるよう、人としての礼節や思いやりを欠いた行動がなされないような雰囲気づくりを心掛けています」という言葉からは、社員の可能性に対する強い信念が感じられます。
※ヘッドウォータースはM&Aを積極検討中です。詳しくは以下をご参照ください。
自分の死後も、何百年と挑戦し続ける会社を残したい/TBM 山﨑 敦義社長
石灰石を主原料とする新素材LIMEXなど、環境配慮型の素材および製品の開発・製造・販売を行う株式会社TBM。創業者の山﨑社長は、中学卒業後すぐに大工の道に入り、20歳のときに一念発起して中古車販売の会社を起業。同社を10年続け、その後複数の事業を立ち上げ、10年が経過したタイミングで、起業家の先輩から人生初の欧州旅行に誘われました。そこで歴史ある街並みを目にした体験が、社長の人生観を変えたと言います。
もともと大工やってたからというのもあるんですけど、だいたい建築現場って数年でスタートからでき上がって。新しくできたものがおしゃれだったりかっこいいって言われるような価値観でしか僕は生きてこなかったので。何百年もかけて建物つくるとか、何百年も前の建物がずっと今も変わらず、そこに人々の暮らしがあるっていう姿を見たときに、本当に衝撃だったんです。
人の人生って、この景色の中からすると本当に短いんだな。何百年もかけてるということは、生きてる間にでき上がらないもののためにずっとやっている。僕も起業して、苦労して10年経ったんですけど、この10年をあと3回、4回やると、僕は世の中ではおじいちゃんと言われる年になるんだなと思ったときに、どんなことやり遂げたら、自分はやれたって思えるんだろう。
そう思ったときに、僕は何百年も生きられないけど、その後、ヨーロッパの建物みたいに、何百年と挑戦し続ける会社やったら残せる。そういう会社を残して人生を終えたいなと。
この旅行の後に台湾製のストーンペーパーと出会い、その後、独自の技術による新素材の自社開発を決心し、2011年にTBMを設立。安定した品質の素材を開発すべく、経験のなかった本格的な資金調達に奔走し、最後には経済産業省の補助金に採択され、宮城県白石市に第1工場を立ち上げました。
3カ月で軌道に乗せる想定だったものの、1年半は売れる製品ができず、長い苦闘の期間を耐えた山﨑社長。「自分を信じてくれた仲間たちや投資家の期待に絶対に応えたい」という強い意志のもと、国内6番目のユニコーン企業入りを果たした裏には、欧州の地で抱いた熱い思いがあったのですね。
「藤沢久美の社長Talk」では、このほかさまざまな分野のトップリーダーたちの経営哲学、人生哲学に迫るトークをお楽しみいただけます。ぜひお好きな時間に「耳学」してみてください!
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