
「M&Aクラウドエージェント」始動。M&Aアドバイザーの独立を業界最高水準のインセンティブ還元率と充実したインフラで支援。
M&Aクラウドは、「テクノロジーの力でM&Aに流通革命を」をミッションに、M&AマッチングプラットフォームやM&Aアドバイザリー事業などを展開してきました。
そんな当社は8月2日、M&Aアドバイザーの独立支援、ひいては事業承継の活性化を目指し、新サービス「M&Aクラウドエージェント」をローンチいたしました。
今回の記事では、M&Aクラウドエージェントの開発背景や提供内容について、代表の及川厚博と事業部長の小林広宜に話を聞きました。
現在M&Aアドバイザーをされている方にとっての新たなキャリアパスを切り拓くサービスですので、「転職や独立を少しでも考えている方」「M&Aの仕事は続けたいものの、M&A仲介会社での働き方を見直したい方」「次のステップについて漠然と考えている方」は是非ご一読ください。

(左)及川厚博(おいかわ あつひろ)/ 株式会社M&Aクラウド代表取締役CEO
2011年大学在学中にマクロパス株式会社を創業し、4年で年商数億円規模まで成長。2015年に同事業を数億円で事業譲渡。その際に、売却価格の算定と買い手探しのアナログな点に苦労する。また、自分自身が事業承継問題の当事者であり、 中小ベンチャーのM&Aに興味を持つ。これらの課題をテクノロジーの力で解決したいという思いから、株式会社M&Aクラウドを設立。
(右) 小林 広宜(こばやし ひろき)/ M&Aクラウド エージェント 事業責任者
慶應義塾大学商学部卒。2021年8月よりM&Aクラウドに入社。2023年よりM&Aクラウドエージェント事業部長。以前は、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社にてTMT領域のM&Aアドバイザー業務等に従事。また、デロイトトーマツ合同会社にて投資部門の立上げを行い、投資担当マネージャーとして複数の投資を実行。
事業承継を担えるM&Aアドバイザーが日本に足りない
M&Aアドバイザーの独立を支援するプラットフォーム
ーーまずは、新しくリリースされたM&Aクラウドエージェントの概要について簡単に教えていただけますか?
小林: M&Aクラウドエージェントは、M&A仲介会社やアドバイザリー会社に勤めているM&Aアドバイザーの独立を支援するプラットフォームです。自分の会社を立ち上げ、M&Aクラウドと契約してもらうことで、事業を運営をする上での様々な課題を解決します。
特長は4つあります。1点目は、営業リストを作成するために必要なデータベースやバックオフィス機能など、アドバイザーとして活動する上で欠かせないインフラを提供すること。2点目は、DX化と人によるサポートによって、売り手企業のソーシングサポートやマッチングサポートなど、案件成約までのプロセスを効率化できる仕組みが整っていることです。
3つ目は、アドバイザーに対する成功報酬の還元率が、他の仲介会社と比較して高いこと。最後に、着手金等を設定していないため、他の仲介会社では受託しないような規模で、これまで手数料の観点でM&A支援を受けられなかった企業にもサポートを提供できること

ーーありがとうございます。今回M&Aクラウドエージェントにご登録いただきたいアドバイザーはどのような方でしょうか。
小林: 主に大手のM&A仲介会社で経験を積んだ実績あるアドバイザーを想定しています。仲介会社で複数年経験を積み、独力で案件対応ができ、成約件数を積み重ねてきた方です。
勤務地は問わず、全国のアドバイザーが対象になっています。実際、大阪や福岡に住んでいる方にもご活躍いただいています。
M&Aクラウドのリソースを契約エージェントに開放
ーーM&Aクラウドはこれまで、マッチングプラットフォームやアドバイザリーなど、M&A領域で様々なサービスを展開してきました。今回M&Aクラウドエージェントをリリースするのには、どのような経緯がありましたか。

及川: 創業当時、スタートアップのM&Aの数は少なく、EXITはほとんどがIPOによるものでした。そこに目をつけ、スタートアップ市場のM&A活性化を目指し、マッチングプラットフォームをはじめました。
一方、事業承継問題にはかねて強い課題意識を持っていました。日本には約60万社の事業承継ニーズがある一方で、対応できているのはわずか数千社といわれています。M&A領域で事業をする企業として、この問題に必ず対応しなければと考えていました。
しかし、当然、我々一社が対応できる数には限界があります。特に、事業承継を必要とする企業は膨大な数があり、できる限り多くの企業へサービスを提供するには、人海戦術型の仲介会社モデルとは異なる仕組みが必要になると考えました。
我々にはノウハウや経験、膨大なM&Aデータがあります。それをベースに、人とテクノロジーの力をかけ合わせ、より効率的で高品質なアドバイリーができる環境を作り、できるだけ多くの契約エージェントに提供する。それがM&Aクラウドエージェントです。
今まで“独立系アドバイザー”が生まれなかった理由
個人の想いと会社の目標との間に生まれるジレンマ
ーーM&Aクラウドエージェントはアドバイザーの独立を支援し、効率的な活動をサポートするサービスということは理解しました。現在、仲介会社に属しているアドバイザーはどのような点において課題意識を持っているのでしょうか。
小林: M&A仲介業界では、新卒・未経験で仲介会社に入社するケースが一般的です。入社してから数年間は教育や研修を受けたり、実践経験を積ませてもらうので、会社から享受する恩恵が多くあります。
一方、一定の経験を積むと、案件ソーシングから成約までほとんど会社や他のメンバーの力を借りずに対応できるようになります。一人前になるに従って会社への依存度が下がり、所属するメリットが少なくなるのです。
ーー小林さんも、元々アドバイザーとしての経歴をお持ちです。実際にどのような問題意識を抱えていましたか。
小林: 会社の目標とアドバイザー個人としての想いとの間でジレンマを抱えることがありました。
アドバイザーとして働いていると、社員という立場を忘れて、目の前のお客様を助けたいと思うことがあるんです。何十年も企業を経営されてきた方と対話するなかで、「このお客様にとって何がベストなのか」を真摯に考えるようになります。
一方、会社勤めである以上、会社の定めた目標数値の達成に向けて動かないといけません。目の前に助けたい人がいるのに、会社のルールやしがらみによって『最善の対応がとれない』状況に葛藤を抱く場面もありました。
大手仲介会社のアドバイザーの話では、資金余力の大きくないお客様に『着手金で100万円がかかるんです。さらに最低報酬は2000万円です。』と伝えなくてはならなかったり、会社目線で採算が合わない場合にはご支援をお断りしたりするケースがあり、心苦しい経験をすることも多いそうです。

及川: 現状のM&A仲介業界は、高い売上成長率・営業利益率を保つことを投資家から求められるため、それが厳しいノルマとして現場に降りてきやすいという現状があります。
一方、M&Aクラウドエージェントにおいては、我々はあえて「高すぎる営業利益率を目指さない」ように設計しています。このサービス自体が持続可能であることが、社会にとっての価値になると考えているからです。
収入の不安定さとインフラ構築のコスト
ーー現状の課題感はつかめました。それでも独立するアドバイザーが増えないのはなぜでしょうか?
小林: まず、収入が不安定になってしまうという課題があります。お客様との初めての面談から案件が成約するまでのリードタイムが長く、「1年間収入がない」なんてことも起こりかねません。
次に、営業に必要なデータベースが非常に高額であるという問題があります。専門のデータベースを一通り入手するには数千万円ほどかかってしまう場合もあります。
また、バックオフィス機能を自身で整備しなければなりません。弁護士・税理士・会計士などの専門家と連携しながら案件を進めることも多いですが、そうしたネットワークを一から築かなければなりません。契約書のひな形準備やレビュー、締結などのフローも整備する必要があります。
最後に、売り手企業様との契約が締結できたとしても、買い手企業様側のネットワークを構築しなければならないという課題もあります。それまでは会社の看板を使って買い手先を探せていても、独立してからは自分で開拓する必要があります。この点は独立に際しての大きな課題であったと経験者からも聞くことが多いです。
つまり、「収入が不安定であること」「業務のインフラ構築をするコストが高いこと」が、独立を阻むハードルとなっているのです。

仲介会社と変わらぬ環境を提供して契約エージェントを全力サポート
業界最高水準のインセンティブ還元率
ーーそうした独立のハードルを乗り越えるにあたって、M&Aクラウドエージェントでは具体的にどのような支援を提供しているのでしょうか。
小林: まず、アドバイザリー業務をする上で必要となる基本的なインフラを網羅的に提供しています。営業リストを抽出するためのデータベースはもちろん、バックオフィス機能や各種専門家サポートなど、M&Aクラウドエージェントに登録すれば、仲介会社に所属していたときと同様に活動できる環境を整えています。
収入面に関しても、充実した制度をご用意しています。
契約エージェントの方には、営業支援費という形で毎月固定額をお支払いしますので、キャッシュフロー面での心配がいらず、むしろより会社員のころよりも良い条件で活動いただくことも可能です。
また、インセンティブは予算控除などは一切なく、1件目の成約からお支払いしており、さらに成約の翌月に支払う形にしています。一般的な仲介会社だと3か月後・半年後に振り込まれることもありますが、M&Aクラウドエージェントでは支払いサイクルが早いので、活動をしていく上でのキャッシュフローが安定します。
もっとも驚かれるのが、インセンティブの還元率です。具体的には、業界平均で成約手数料の10〜20%のところ、M&Aクラウドエージェントでは両手手数料の30〜50%をお渡ししています。案件に対する自分の貢献がフェアに反映されるので、契約エージェントのモチベーションにつながります。
M&Aアドバイザーは本質的な業務に集中できる
小林: 人とテクノロジーをかけあわせた支援により、契約エージェントの業務効率化もお手伝いいたします。
例えば、M&Aクラウドエージェント専属のソーシングチームが獲得した案件を契約エージェントにトスアップするという連携を行っています。ご自身で営業をしていただくことが前提ですが、専属のソーシング担当のサポートがあることで、安定的な売上につなげることができます。株式価値10億円以上の案件をトスアップすることもあります。
アドバイザーからすると、案件のフェーズが進んでいるときは忙しく、並行して営業をすることは困難なため、案件が終わったあとに、次の案件をまた一から探さなければなりません。M&Aクラウドエージェントでは、契約エージェントの手元に恒常的に案件が回るような仕組みを提供しています。
もう一つは、マッチングサポートです。それぞれの売り手に適した買い手企業を探すお手伝いもさせていただきます。
当社がこれまで蓄積してきた膨大なデータなどをもとに買い手候補のリストを作成し、実際に打診する業務まで代行します。一人で100社、200社とリストを作り、一社ずつアプローチする作業は骨が折れますが、M&Aクラウドエージェントを活用すれば丸ごと委託することが可能です。
つまりは、M&Aクラウドエージェントが案件のソーシングから買い手・売り手のマッチングまで手厚い支援があるため、契約エージェントはお客様対応、ディールエグゼキューションなどの本質的に重要な業務のみに集中できるというわけです。
M&Aアドバイザーの「次のキャリア」の選択肢に
フェアでオープンなプラットフォームが満足度の高い M&Aを生む
ーー収入面やインフラ面での環境整備にとどまらず、業務の効率化まで支援してくれるのですね。独立を志すアドバイザーにとっては心強そうです。
最後に、お二人からM&Aアドバイザーの方々に向けたメッセージをお願いします。

及川: 大手仲介会社で鍛えられ、個人で戦えるスキルを身につけた経験豊富なアドバイザーは、M&A仲介業務を「どこでやるか」を考え直してもよいフェーズにいるのではないかと思います。
利益構造に歪みがあったり、意に反した働き方を強いられたりすることが常態化する業界のなかで、「M&A仲介業務をするのであれば、最高の場所はM&Aクラウドエージェントである」という状態を目指していきます。
小林: M&Aクラウドエージェントは、フェアでオープンなプラットフォームです。高い還元率や働きやすさといった観点で、M&Aアドバイザーとして働く上でベストな環境を提供しますし、その結果、買い手・売り手にとっても満足度の高いM&Aができると考えています。是非一度お話しましょう。
「働き方や報酬体系等に疑問を感じつつも、なかなか独立に踏み出すことができない」と考えられているアドバイザーの方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
M&Aクラウドエージェントでは、M&A仲介業務に必要なインフラや業務効率化の支援、フェアな報酬制度など、万全のサポート体制を整備しております。
もし少しでも独立をご検討されているのであれば、下記URLより、是非お気軽にお問い合わせくださいませ。